つぼみ (原題:花びら 꽃잎 A Petal) (1996)

シネマコリア|韓国映画情報 映画 つぼみ
輝国山人の韓国映画 チャン・ソヌ 張善宇 つぼみ はなびら





私がこの映画を見た理由、それはアン・ソクファン氏が出ているからです。役がらは、土木作業員の親方みたいな人でした。

この映画で何がすごいと言えば、光州事件の実際の映像(youtube 꽃잎 A PETAL (1996): Opening Credits)、そしてやっぱり主役の少女を演じたイ・ジョンヒョンさんでしょう。公開当時16歳の少女がこんな役をやるなんて信じられない。男には襲われるし、お風呂から逃げる場面は全裸で走り回るし、狂って笑うし、時には少女らしくしみじみと泣くし、とにかくすさまじい演技を見せてもらいました。そして少女につきまとわれ、少女を監禁するようになる男を演じたムン・ソングン氏。今、ドラマ 『自鳴鼓』 では高句麗第3代王大武神王(ソン・イルグク氏が「風の国」で演じた王様)を演じていますが、さすがに上手いです。何度もは見れない映画ですが、でも見てよかったと思いました。

去年『光州5・18』を観た後、この作品と『ペパーミント・キャンディー』を久々に見直しました。
遺族を含め経験した方にとっては、事件の終わりが無限に続く悲しみ、悪夢の始まりだったんだとを改めて感じました。
ちょっと過激すぎると思わないでもありませんが、『つぼみ』があるからこの監督がどんなに「おいおい」な映画を撮っても「次は」と期待してしまう自分がいます。
何度か上映されたのに、日本版ビデオが出てないのが残念です。
「セナ効果で・・・?」と思ったことがありますが、妄想に終わりました(^^;
「美しき日々」を見ていないので、イ・ジョンヒョンさんを知らなかったんです。だから映画を見終わってから調べて、今も活躍中の歌手であり女優さんだと知りました。映画の中であまりにも可哀想な少女だったので、今の写真を見て「ああ、良かった。」となんだかほっとしたんです。本当になんていうか「可哀想」という言葉じゃ足りないほどの少女でした。映画を見終わるとかなりブルーになります。
「第5共和国」、私はまだ8話までしか見ていません。あの舘ひろし似のキム・ソンジュン氏、かっこいいですよね。でもここ数話ずっと出てきていません(泣)12・12クーデターの話が終わったら、出てくるかな?イ・ドックァ氏がだんだん全斗煥に見えてくるのがすごいです。私が見ている7・8話は軍部VS軍部、内輪の争いなのでドラマの98%が軍服の俳優さん。もう誰が誰なの?という感じです。そして軍隊って恐ろしいなと。秩序と規律と序列がいったん崩れた軍隊は暴力団よりひどい。メチャクチャです。私が韓国のオンマだったら、卑怯と言われても息子を軍隊には入れたくない!見ながらそう思いました。
「ペパーミントキャンディ」は光州事件で結果的に加害者になってしまった男の人生を描いた映画でしたね。しかも時間軸が逆という!あれはすごい映画だったな~~。私の好きな韓国映画ベスト10に入っています。うちに600円で買った中古ビデオがあるので、もう一度見直そうかなと思いました。
そしてこの「つぼみ」は被害者の少女を通して光州事件を描いている話ですが、ほんとうにそうですね、被害者、遺族、そして人の心をもった加害者にとっては一生覚めない悪夢。1980年の軍事政権下の韓国がこんな国だったのにも驚きますし、ミャンマーは2009年の今もそうだし、いろいろな事を考えさせられました。チャン・ソヌ監督の映画は他には見た事がありません。あまり良くないのですか?(^^;)アン・ソクファン氏が出ている、「私からあなたへ 너에게 나를 보낸다」も見ようと思っているところなんですよ。「つぼみ」、DVDになって欲しいですね!

チャン・ソヌ監督、昔の作品は題材的に惹かれるものが多いんですが、『つぼみ』以降は(作品自体も少ないですが)「うーん・・・」というものが多くて、どうしちゃったのかしら?と思うのです。
『私からあなたへ』は大丈夫だと思います(笑)
字幕なかったので「なんで?なんで?」な部分がありましたが、
ちょっと前の韓国映画の雰囲気が私は好きでした。
ムン・ソングンのダメ男ぶりは『つぼみ』と比べると見ものかも。
アン・ソクファン氏、輝国さんのサイトで役名確認したんですが、何となく覚えてるようなそうでないような・・・(すみません^^;)
この作品の感想も楽しみにしてます。
そうなんですか~。『私からあなたへ』は大丈夫と聞いてほっとしました(^^;)ムン・ソングン氏、渋いですね。でも昔の映画だと情けない男をまたうまく演じていて。見ていて面白いです。『私から~』私も字幕なしを見るのでどこまで内容がわかるかわかりませんが、チャレンジしてみます!